・曲面を表現する
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これから曲面をライオンボードにて表現する方法を解説する。
(この場合の曲面とは、単に曲げただけっていうような曲面じゃなくて丸みを帯びた曲面の事)。
ライオンボードは板状である。板状態の物を丸みを帯びたような曲面にする場合、
もっとも使われるのはダーツを入れるという手法である。
ダーツとは日本語でいえば切れ目のこと。
まぁとりあえずこれからどういうものか説明するのでそれを読んでもらえばよい。
その前に一つ。
ダーツはなれるまですごく難しいと思う。
私も最近になって大分なれてきたなぁっていう程度。
でもライオンボードでいろいろ表現したいなら絶対覚えてほしい。
ダーツ無しに曲面表現はありえない。
難しいと思うけど、使えるようになれば表現の幅が大幅に広がる。
むしろこれを覚えないと、甲冑とか作れないと思うから。
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・ダーツとはこんなもの
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言葉で説明してても意味わからないと思うのでとりあえず見本を。
詳しい解説はあとでするのでまずは簡単に流れを紹介。
作例として5mmライオンボードを使う。
ダーツとはこういうものというのを理解してもらうためなので、
とりあえず何か目的の形があって作るわけじゃないのでその点ご了承を。

図1
1.ライオンボードの一部を三角形に切り抜く

図2
2.切り抜いた端と端を瞬着等でくっつけると曲面が完成する。
これがダーツの概念。
とりあえずこれだけではあれなんで、続ける。

図3
3.反対側も三角形で切り抜く。
参考になるようにさっきより大きくきりぬいた。

図4
4.端と端をくっつける。
さっきより大きい三角形だったので、できる曲面の角度も急になる。

図5
5.ついでに横の部分にもダーツを入れる。

図6
6.端と端をくっつける。

図7
7.なんとなく角張ってるのはおかしいので、端っこのラインを切ってみた。

図8
8.端と端をくっつけた根元がぷっくり膨らむので、そこをライターであぶる。
(写真はライターではなくチャッカマン)

図9
9.あぶってくにゃくにゃになったら、あぶった所を指や手等でおして平らにする。

図10
10.残り3つの根元も同様にライターであぶって、平らにしたら完成。

図11 図12
ダーツとはこんな感じの物である。
完成した写真を見たら曲面が表現されたという事がわかってもらえるだろうか。
とりあえずは、あまり深く考えないでほしい。
根元をたどれば、要するに、
三角形の形を切り抜いて、切り抜いた場所をくっつけてやると曲面ができる。
ただこれだけの事である。
どんなややこしい形した甲冑だろうとなんだろうと、基本は三角形に切り抜いた物を
端でくっつけるという処理の集合体ある。
ダーツの集合体により甲冑が形成されているのである。
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・解説
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では今度はしっかりと解説しよう。
今度の作例では丸みを帯びた円型のプレートを作成する。
使用するライオンボードは5mm厚のものを20cm×20cmに切ったライオンボードを使う。
ダーツについて知らない方は、是非とも私の解説に合わせて同じように処理していってもらいたい。
そうすれば、おのずと体がダーツを理解するだろう。

図13
1.4箇所ダーツを入れる。
上下左右対称になるように入れる。
とりあえず全部同じ形の三角形を切り抜く。

図14
2.三角形に切った端と端を瞬着等でくっつける。
分かるとは思うけど、一応くっつける面を赤い矢印で示しておいた。
くっつけには瞬着かボンドG17を利用。
この作例ではボンドG17を使っている。
こういう物を塗る場合は缶入りではなくチューブ入り(120円のやつ)が
1番塗りやすいので、ダーツ用として用意しておくのもよいかもしれない。
くっつける場合は、図16のように地面におきながらくっつけると、
上下のズレを回避できる。(逆に宙でくっつけると上下ずれて段差ができたりするので注意)
ボンドG17ではなく瞬着を使った場合も基本的には同じ事をすればいいだけだが、
地面におくと瞬着があれてでていた場合地面に貼りついてしまう場合があるので注意。
個人的には瞬着よりボンドG17の方がオススメである。

図15 図16
※図16は撮影のため片手で押さえているが、当然ながらこういった作業は両手で行う事。
3.ダーツを接着完了。接着具合がいまいちの場所は瞬着でくっつけて完璧に接着。
接着したけど、いまいちしっかりとくっつかなかったという場合はボンドG17の上から、
瞬着を塗ってしっかりと接着させている。
まぁこの辺は人それぞれだと思うが、とにかく端と端がしっかりくっついていればなんでも
よいだろう。というわけでしっかりと図19のようにしっかりと接着完了。

図17 図18 図19
4.角張っているのを切り落として円状にする。
ここまできたら形を円状に。
裏面に図20のように、1箇所にラインを下書きし、それを切除する。
そしてその切除した部分を元に図22のように、残りの3箇所に書き写せばよいだろう。

図20 図21 図22
5.ダーツの根元がぷっくり膨らんでいる部分を平らにする作業。
見たらわかると思うが根元のぷっくり膨らんだ部分を赤い線でかこってみた。
赤で囲んだ部分をライターであぶる。(ライターがなかったので写真のはチャッカマン)
もしくはアイロンを当てる。とにかく熱を加えてくにゃくにゃ状態にする。
くにゃくにゃになったら指で押さえたり、手の甲で押さえるなどして、平らにする。
とにかく横から見て平らになったなっていうぐらいの状態にする。

図23 図24

図25
6.ダーツの接着に使った接着剤がはみだしているなら、カッター等で削ぎとっておく。
この作業は忘れやすいが、しっかりとやっておく事。
合皮をはりつけた場合、合皮の厚さによっては以外と目立つ。

図26
7.完成

図27 図28

図29 図30 |
・今更言うのもなんだが
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上記のように、ダイレクトにライオンボードにダーツ入れながら、パーツを作る人は少ないだろう。
こういった物を作る際は展開図という設計図を作り、それ通りに作る人が多い。
じゃ先にその展開図の作り方教えろよと思うかもしれないが、あえてこちらの項を先にした。
(展開図については次項参照)
なぜ、そうしたのかというと結局展開図を作るのにも、
ダーツの概念がある程度あった方が作りやすいのだ。
というかむしろ、展開図自体をダーツいれながら作る場合が多いから。
だから敢えてこちらを先にした。
実際、自分はこういったパーツを初めて作る際に展開図から作るのが定番だと思い、
先に展開図を作ったたのだが結局展開図をどうやって作成すればいいのかがさっぱりわからず、
相当時間がかかった。
また、いざライオンボードで作りおこしてみたら、所詮紙切れとは違って、ライオンボードは厚みがあるので
その差で思ったとおりにつくれなかった。
もしこれから、初めてダーツが必要な曲面入りパーツを作る方がいたら、まずはダーツとは
どんなものか。こんな風に切れ目いれていったらこうなる、っていう概念を頭に叩きこんだ上で、
展開図を作った方がスムーズだと思われる。まぁこれはあくまで私の主観ではあるが。
ちなみに、初期の頃私は展開図はほとんど書いていなかった(今はガンガンに書いている)
初期はそこまでややこしい物を作ってないというのと単純に面倒くさいという理由からw
上記の作例のようにして、ダイレクトにライオンボード切って作っていたのである。
まぁそのせいで失敗も多かった・・・。
やっぱり時間があるなら展開図を書いた方がよいだろう。
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・結局は三角形をどうするか
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ここでダーツのまとめを。
結局はダーツなんて、どんな大きさの三角形を切り抜くか、
そしてその三角形をどれだけ切り抜くかという事である。
そして三角形の大きさは以上のように影響する。
三角形の横の長さが長いほど角度がきつくなり、短いほど緩くなる。
例えば縦は同じにして、横の長さだけ替えてみた。
上の図では対してかくどがつかないが、下の図ではすごく角度がつく。

図31 図32

図33 図34
そして、縦の長さが長いほど広い範囲に角度がでる。
但し、縦が長ければ長い程、横の長さの影響力が弱くなる。
今度は横の長さは同じで縦の長さだけ替えてみた。
上の図では角度がきつくついているが、
下の図では角度が緩くなっている。

図35 図36

図37 図38
色々書いたがこんな事覚えなくてもいい。
むしろ覚えても多分役にたたないだろう。いちいち頭の中で計算して角度なんて求めてらんないし。
自分自身縦の長さと横の長さがこのように関係しているって事に、気付いたのは
実はこれを書いている今その時である(笑
こんな状態でなぜダーツを今までいれてこれたか。
それは、体がダーツを入れるという作業を覚えているからに他ならない。
結局言えるのは慣れである。
とにかく慣れて欲しい。こんな風に三角形を切ればこうなるんだっていのを体に刻みこんで欲しい。
ある程度慣れれば、この程度切ったらこうなるだろうっていうビジョンがある程度頭に浮かぶようになる。
なんだかんだで1番無難なのは展開図作る事なんだけどね。
とりあえずは余ったライオンボードでも使って、いろいろダーツを作ってみるといいだろう。
こんな感じに。

図39 図40 図41
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・直接切る場合の目安の出し方
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私のように直接ライオンボード切る場合に、ある程度の目安を出す方法としてこんな方法がある。
三角形になるようにライオンボードをつまむ。

図42
そんだけかよって思うかもしれないが、これが以外と便利。お試しあれ。
知ってるのと知らないとでは、作業のはかどりが違うもんである。
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・上級テクニック?
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ダーツは三角形を切り出せと解説したが、この三角形何も線がまっすぐでなくてもよい。
このように角度を斜めにして、根元の方は幅を細くし、端の方をひろげていくような線にすると、

図43
このように途中で角度がきつくなるという曲面が形成される。

図44 図45
まぁ正直ここまでやるよりは素直に展開図書いたほうが、早いだろう。
むしろ展開図作成時のダーツとして使うというならありかも。失敗しても取り返しつくし。
とりあえず慣れるまではこんな事もできる程度に思っておいてもらった方がよいだろう。
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| ・最後に |
正直、この項目はすごく力を入れて書いた。
それはどうしても私はダーツを入れるということにみんなにこだわってほしいと思うから。
なんていうか、ダーツを入れるというテクニックはライオンボード関係のテクの中では、一つの境界線。
ダーツを入れられるようになれば表現の範囲が2次元から3次元へと、広がる。世界が変わる。
これを読んでくれてた方には是非とも3次元の世界に来て欲しいと思う。
色々と書いてはみたが、これを読んだからといっていきなり思うようにはダーツを入れられる
ようになる人は居ないと思う。
自転車の乗り方を説明したからといっていきなり乗れるようになる人は居ない。
それと同じような物ではある。最初は難しいとおもうし、失敗もするかもしれない。
でも慣れればなんとかなるものだから、頑張ってもらいたい。 |